いい機会を恵まれまして佐野有美さんの講演を聞かせていただきました。
車いすで登場した彼女は、とっても明るくパワフルな女性。
くるくると小回りの利く車いすさばきにしばし目が釘付けでした。
佐野有美(さのあみ)さんご存知の方も多いことと思いますが簡単にご紹介します。
愛知県出身。生まれつき両腕と右足がない先天性四肢欠損症で生まれる。
小中学校は公立の学校に通い、高校時代、チアリーディング部に所属。
自らの人生を描いた自伝エッセイ『手足のないチアリーダー』と、
詩集『あきらめないで』があり、詩集が自らの歌によってCD化される。
現在26歳。
一時間くらいのお話でしたでしょうか、あっという間に終わってしまった気がしました。
自分は何もできないから、してもらえるのが当たり前・・・
確かに足があり手がある人と比べるとできること、できることにかかる時間は格段に違うでしょう。
どうせ自分にはできないから・・・あきらめも多く少しいじけた気持ちで過ごした時もあったとお話ししてくださいました。
しかし、高校のチアリーディングの顧問に言われた
「有美には他の皆と同じように発信できる口があるじゃない」
「できることはできる、できないことはできないとはっきり言っていけばいいでしょ」という言葉が気づきとなって、
チアリーディングでの活動では全体を見る役割を得ました。
いつも見ているから、だからこそわかる、指示を出す言葉に仲間たちも信頼し"ありがとう"と言われたそうです。
"ありがとう"うれしかったそうです。してもらうことが多く、言ってはいるけれど言われることはなかったこの言葉。
人間の最も強い願望は「他人から認められることである」
ウィリアム・ジェームズ(William James、
人として生まれたからには何かの役に立ち感謝されたいという願望が誰の中にもある。ということでしょう。
ありがとうは信頼、認められている証なのでしょうね。
佐野有美さん 「ありがとうの反対は当たり前だと思うんです。」とおっしゃられました。
もう衝撃でした。はじめは有り難く思う気持ちも、何度もしてもらううちに感謝の気持ちが薄らぎ、いつの間にか当たり前。
してもらって当然になり感謝の気持ちもなくなってくる。
自分に当てはまりすぎて・・・反省しました。
"ありがとうはお互いがプラスになる言葉"
日々の小さな出来事にも感謝する気持ちが持てたら、そしてありがとうと伝えることでみんなが笑顔になれる。
そこから支えあいの心が生まれ、やがて固い絆でつながっていく。
日々の中で忘れてる大切なことに今一度自分を省みなさいと教えていただけた気がしました。
ありがとうございました。